2020.09.04 UP 0 閲覧数 852
おすすめ健康と食暮らしと生き方特集・連載

桧山タミ先生が見つけた幸せな生き方「家族のために料理できるのはほんとうに幸せなこと」

「ふーっ、どっかに飛んでいけー」
頭の中に不安の種が浮かぶときは吹き飛ばせばいいの。
いつでも扉が開くように「いいようになる!」と強く願って。
著書よりタミ先生の生き方と可愛らしく力強い言葉をご紹介します。

桧山タミ(ひやま・たみ)

1926年、福岡県生まれ。日本の料理研究家の草分けとして知られる故・江上トミ先生の愛弟子として戦前・戦後を通じて学ぶ。戦後、江上先生とヨーロッパ各国を巡り、その後も海外へと出向き、世界の料理の歴史や食材の見識を深める。「桧山タミ料理教室」を主宰し、家庭料理とともに生活者としての知恵や心がけを塾生に伝える。

『わたしは朝陽が大好き。
朝が待ち遠しくて
早く目が覚めます』

 

わたしは朝陽が大好き。一日は、お日さまへのご挨拶からはじまるんです。起床はたいてい4時くらい、朝が待ち遠しくて早く目が覚めます。リビングの窓を開けて風を通したらゆっくり深呼吸します。

 

朝の光ってほんとにすごいんです。野菜や草花も、朝陽で植物ホルモンを活性化させて、昼の間にその栄養を巡らせるそう。だから朝採れ野菜はみずみずしいのね。きっと人間と同じようにお日さまの栄養をもらっているのでは? 朝陽を浴びると、明るい気がからだに入り、元気が満ちてくる気がします。

 

朝陽に力をもらって活動して、日が落ちて暗くなったら眠りにつく。わたしが健康を保っているのは、都会に住んでいても自然の流れにそって、お日さまとともにある生活をしていることが大きいかもしれません。

冷えは万病のもと うつ病など心の冷えにつながる

健康のための習慣については、よく質問されます。でも高価な健康食品も長生きの秘術も持っていないんですよ。早寝早起き、からだが喜ぶものをいただきます。ごくあたり前の日常生活に、1つ加えるなら、若い頃からからだを冷やすことは避けてきました。

 

目覚めにお水をコップ半分飲みますが、これは常温。ふだんのお茶は温かいもの。真夏も氷の入った飲み物は飲みません。食材は温冷の性質を考えて取り入れ、からだを冷やす果物は、夕方以降は食べないようにしています。「冷えは万病のもと」。調子が悪いと情緒も安定せず、うつ病など心の冷えにもつながりますから、用心しなくちゃいけませんよ。

 

わたしは生まれつき病弱で、肝臓やリウマチを患っていた子でしたから、こんなに長生きをしているのを両親が知ったら、きっと驚きます。丈夫になれたのは「自分はからだが弱い」と自覚して、養生してきたことが大きいと思います。調子が悪くなれば早めに手当てして、からだの声をちゃんと聞いて食べて——

 

とにかく一日一日の滋養を大事にしてきました。

 

そのかいあって、女学校を卒業してからは病は遠くに、からだはどんどん強く。50代後半から、もうほとんどお医者さんのお世話になってませんよ。

 

では、ふだんわたしがどんな食事をとっているか、最近の献立を書きだしてみました。

 

主食の穀物に、汁もの、おかずには野菜をどっさりの「一穀多菜」が基本です。

夏の朝は、薬味たっぷりの素麵や冷や汁。秋冬の朝は、ダッチオーブンで焼いたホカホカのお芋。お気に入りのピーナツパンがあれば、自家製ジャムに紅茶という日もありますよ。肉よりもお魚、牛肉と乳製品はいっさい食べません。

 

麵もパンも好き。でも毎日食べて飽きないのは、やっぱりごはん。穀物は人の食事の基本となるもので、わたしたち農耕民族の日本人にはお米が合います。

 

土鍋でふっくら炊いたごはんにお味噌汁、海苔と梅干しがあれば申し分なし。わたしは七分づきのお米が好きで、よく噛んで食べます。それにたっぷりの旬野菜でからだを整えます。

 

そう、90歳になってわかったのは、「おいしいものは少しでいい」ということ。日常のごはんは普通がいいんです。

「絶対自分で治そう!」 食べものより良い薬はない

土鍋や中華鍋もわたしが使っているものは重たいものばかりですから、腕は鍛えられます。それから足もと。何歳になっても土鍋を持ってしっかり立てるように、からだを支える足もとを鍛えておこうと、70代から階段を昇り降りをしていました。ですが、階段ってコンクリートでしょう。足への衝撃が強すぎたようで、足を痛めてしまったんです。

 

 年齢からしてまわりは最悪動けなくなる心配もしたそう。でもね、わたしは「絶対自分で治そう!」と決めていましたよ。そこでわたしが考えたのがお手当食。質の良い筋肉をつくる重要な栄養素をたっぷり含んだ豚足のゼラチンをとるために豚足煮をつくったんです。 

 

 ゼラチンゼリーなら味噌汁や鍋、煮もの、どんなメニューにも加えやすいの。栄養があるだけでなく、とてもおいしいんです。これを2〜3年食べ続けて、とうとう日常生活では杖いらずに! 人の筋肉は80歳からでも強くなる。食べることで、からだは再生できるんです。自分のからだは、自分で治そうとする人しか治せません。食べものより良いお薬はないでしょう。

『子どものごはんをつくるときは、
“人の役に立つ子になりますように”』
『大人のごはんをつくるときは、
“元気で今日一日が過ごせますように”』

過大ながんばりを 自分に課さないこと

朝になったらお日さまが昇るように、蕾だった花がほころぶように、何のてらいもなく、家庭や身近な人においしいごはんをつくって食べさせる。そんなふうに自然と湧き出てくる気持ちでつくるのが家庭料理です。

 

若い方にお伝えしたいのは、過大ながんばりを自分に課さないこと。無理をすると「やってあげている」気持ちになって、料理から心が離れてしまいます。

 

料理は上手かどうかより「思いやり」こそ大事にすべきもの。こころを置いてけぼりにしないで。家庭のために料理できるのって、ほんとうに幸せなことよ。

 

子どものごはんをつくるときは、「人の役に立つ子になりますように」。

 

大人のごはんをつくるときは、「元気で今日一日が過ごせますように」。

 

そんな願いをごはんをつくる手に込めています——。偉くなれとか成功すればいいとか、そんな余分なことはまったく考えません。ひたすら一番大事な願いだけを料理に託して、家族の命の力にするんです。

 

食べものには、つくる人の手を通じてその人の思いやエネルギーが入ります。愛情のエネルギーだけでなく、怒りながらつくれば、調理した人の怒りのエネルギーもその料理に怒りの味や気を与えてしまい、それを食した人に反映されてしまうのです。

 

料理は毎日のことだから、小さな疲れはなおざりになりがち。でも毎日のことだからこそ、自分の心身の調子が崩れたら、自分を立て直す時間を大事にすることです。

 

あなたの命のために、できるだけおいしく——。

 

そう願って包丁を持ったら、いつも穏やかな心持ちで料理に向かいましょう。大事な人を思って真心を込める、そんなキッチンがある人生なら、何があろうとも幸せに違いありませんよ。

桧山タミさんの著書

『いのち愛しむ、人生キッチン』

文藝春秋
1450円+税

九州地方で活躍する料理家・桧山タミ先生の初の著書(2017年発行 文藝春秋)。台所に立つ女性の心の拠りどころになるお話が一冊にまとまりました。タミ塾の愛情レシピも収録。

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