和食料理人・栗栖正博のお取り寄せスペシャリテ 京風料理編
シェフ自らがとっておきのお取り寄せ食材をセレクトし、それをもとに簡単アレンジ料理をご紹介します。
第3回は、京料理の名店「たん熊北店 本店」三代目主人、栗栖正博氏。和食の味わいをアップさせるコツをはじめ、繰り返しつくりたくなるごちそう和食の数々を指南していただきました。早速、プロ直伝のおうち和食を楽しんでみませんか?
撮影/テラサカトモコ 構成・文/八代恵美子(atrio)
栗栖正博さん
京料理「たん熊北店本店」三代目。京料理を中心に、洗練された和食であらゆるニーズに対応。日本料理アカデミー副理事長でもあり、京料理の伝統を守りつつ、さらなる発展のためにも尽力している。料理教室や講演、著書も多数。
すき焼き風土鍋
Recipe
割り下のつくり方
フライパンにだし、濃口しょうゆ、酒、みりんを3:1:1:1の割合で入れる。牛脂1個を加えたら中火に10分かけ、火からおろして粗熱をとって保存する。
材料(2人分)
- 牛肩ロース肉…300g
- 舞茸…1/2房
- きのこ…1/2房
- 玉ねぎ…1/2個
- 焼き豆腐…1/2丁
- 九条ねぎ…4本
- 白滝…1玉
- 牛脂…1個
- 中ざら糖…大さじ1
- 濃口しょうゆ…大さじ1
- 割り下…大さじ2
★つくり方
- フライパンに牛脂を入れて溶かし、玉ねぎ、焼き豆腐、白滝、きのこ類を加えて焼く。牛脂を一度取り出し、割り下大さじ1を加えて絡め、火からおろして土鍋に盛る。
- 1のフライパンにもう一度牛脂を入れて溶かし、中ざら糖を入れてから牛ロース肉を焼く。濃口しょうゆを加え、半生の状態で1の土鍋に移す。
- 2に細切りにした九条ねぎを加え、割り下を入れて中火にかける。
- 3に生卵をのせる。
野菜は牛脂を溶かした脂で焼くこと。野菜の素材の味を引き立たせてくれるだけでなく、牛肉を焼くときに肉本来の風味を引き出し、うま味をさらにアップさせてくれる。
牛肉は牛脂を溶かし、中ざら糖を入れてから肉を入れて焼く。サッと焼いてしょうゆをかけ、半生状態で小鍋に移すと火が入り過ぎず、軟らかくとろけるような食感に。
サーモンの味噌漬けホイル包み焼き
Recipe
材料(4人分)
- サーモンの味噌漬け…2枚
- 干し椎茸(一晩水に浸けて戻しておく)…2枚
- じゃがいも(千切り)…1/2個
- かぼちゃ(千切り)…1/8個
- 太白ごま油…適量
- 塩、コショウ…各適量
- 幽庵地…大さじ1
A
- 椎茸の戻し汁…200ml
- 淡口しょうゆ…10ml
- 砂糖…小さじ1
- みりん…小さじ1
★つくり方
- 鍋にAを入れて、戻した干し椎茸を加える。中火にかけて汁気が半分くらいになるまで煮る。
- サーモンの味噌漬けは焼き網で強火にかけ、表面に焼き色がつく程度に焼き、中は半生状態にしておく。
- フライパンに太白ごま油を入れ、じゃがいもとかぼちゃを加えてしんなりするまで炒め、軽く塩、コショウをふる。
- アルミホイルを広げて3を敷き詰める。その上に2のサーモンをおき、1の椎茸を半分に切ったものをサーモンの左右にのせ、幽庵地をかけてホイルを包む。
- 250度に予熱したオーブンで10分焼く。
魚は強火で皮や表面に焼き色をつけ、中身は半生の状態にしておく。オーブンで焼くことでほどよく火が通り、しっとりとした食感と香ばしい味わいに。
切り身のセットに付いてくる幽庵地をかけてオーブンで焼くことで、ホイル内が蒸し焼き状態になり、素材がふっくらしっとり仕上がる。
たん熊北店 本店
住所/京都府京都市中京区西木屋町通四条上る紙屋町355
☎︎050-3503-6990
営業時間/12:00〜15:00(LO13:30)、17:30〜20:00(LO19:30)
定休日 水曜
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●特集で紹介した商品名と価格は2021年9月16日時点のものです。商品は売り切れしだい終了となります