「羨ましい」を「妬ましい」にしないために。人の生活と比べない心を手に入れる
SNSの投稿をみたり、人の話を聞いたりして羨ましく思い、心が落ち着かなくなったことがありませんか?
自分より楽しそうにしている人たちに対して、妙に焦る気持ちは誰でも経験があると思います。「羨ましい」で終われずに自分を追い込んで、遂にはその相手を「妬ましい」と思ってしまうことも。そうならないためには人と比べ過ぎない、自分の価値観を持つことが大切です。ではどうすれば人の話に振り回されず自分をフラットに保てるのでしょうか。
そのコツをまとめてみました。
どうして人を羨んでしまうの?
人を羨んでしまう時はどんな時ですか?
人が自分より素敵な服を着ている時?
人が自分よりたくさん旅行に行っている時?
人が自分より楽しそうだから?
「羨ましい」の基準は全て“自分”にあることに気づきませんか?つまり「羨ましい」という気持ちは全て自己評価に基づいて決められているのです。では自己評価が的確にできている人がこの世に存在するでしょうか?テストがない、ルールも存在しない、平均値もない自分が自分につける評価です。
その的確さも評価できるわけないですよね。つまり、「羨ましい」の基準はとっても曖昧であやふや。自分の気の持ちようでいくらでもコントロールできるのです。
「羨ましい」が「妬ましい」に変わる危険も
自己評価が「羨ましい」の基準だとすると、極端に自己評価が低い人にとって見る人全てが羨ましく感じられます。その気持ちは誰とも共有できず、常に自分の中にだけくすぶり続けます。人と共有すると「羨ましい」と思うことが一般的な感情だと納得でき、自分を肯定できるでしょう。
でも、もし見る人全てが自分より素敵に思え、それに反比例して自己評価がどんどん下がっていくと、どうなるでしょうか?その気持ちはいつしか腐敗して「妬ましい」というネガティブな思考に変化してしまいます。「羨ましい」には前向きな力もありますが、「妬ましい」にはダークな感情のみが渦巻きます。
そうなる前に心をリセットすることが必要です。
「羨ましい」を長引かせないための5つのポイント
「羨ましい」をこじらせて「妬ましい」にしないよう、上手に付き合いましょう!
ポイント1【自分と他人との距離を保つ】
羨ましく思う相手と自分の関係性が近すぎると、その人にできることが自分にもできて当然と思いがちです。例えば近所に住んでいて同じくらいの年齢、家族構成が似ていると、何かと比べてしまいますよね。近い距離で見過ぎていると二人の対比ばかりに目がいってしまいますが、ちょっと距離を置くだけで視界は一気に広くなります。
同じ環境の人はもっとたくさんいて、皆価値観が違い、持っている物や考え方、お金の使い方などもバラバラです。近くに感じていてもあくまで他人。人と自分の距離をうまくとって、他人の価値観に飲み込まれないように気を付けましょう。
ポイント2【イメージを美化し過ぎない】
例えばあなたが他の人に話をする時に自分に起きたこと、感じたことを事細かに話していますか?
きっとポイントになることしか伝えませんよね。
「旅行に行った」という話を聞いて羨ましく思う気持ちは当然です。でもその旅行に行くためにその人は、色んなことを我慢してコツコツ貯金をしていたかもしれません。または旅行に行くことでお金を使ったので、これからは他のやりたいことをセーブしないといけないかもしれません。勝手にイメージを美化し過ぎずに、「旅行へ行った」、「いいなぁ羨ましい!」のやりとりだけで一度気持ちを切り替えて!旅行の羨ましさ以上に「お金に余裕があって羨ましいな」などと美化されたイメージを生み出さないようにしましょう。
ポイント3【人の話を良い加減で聞く】
「話をいいかげんに聞く」というとマイナスイメージですが、「良い加減」にすると途端にポジティブな印象になりますね。人の話をしっかり聞くのは大切なことですが、全てを鵜呑みにして羨ましい気持ちをつのらせるのは禁物。実際にあなたが見ていない以上、それら全てが本当の話とは限りませんよ。
「疑え」、と言っているのではありません。程よく力を抜いて人の話を聞くことも、自分の心をフラットに保つためのコツです。嘘をついているとはいかないまでも、多少オーバーに装飾してお話をされる人も中にはいます。その人の主観をまじえて語られる話に、いちいち羨ましがって心をざわつかせているなんて、つまらないですよね。
ポイント4【SNSを見過ぎない】
最近ではSNSで自分の私生活を発信している人も多いですね。
楽しそうに過ごす人たちの写真ばかりみていると「羨ましいな」と思ってしまいませんか?特にSNSをチェックする時というのは、たいてい自分は時間が空いている、暇な時。そんな時にSNS上の人たちは、色んなお友だちとご飯に行ったり飲みにいったりしている…。ひどく孤独な気分になりますよね。
人を羨んでしまいやすい人は、SNSをチェックしないに限ります!ほんの一瞬を切り取り、加工された写真をみてあなたが心を乱す必要はありません。
ポイント5【自分のことは人に言い過ぎない】
相手が自分の話ばかりしてきて、それを羨ましい、妬ましいと思ってしまうようならその相手はあなたと深く付き合える人ではないのかもしれません。相手が話してくるから自分も!と不毛な対抗意識を燃やすのはやめにして、その場をやり過ごしましょう。そしてその人と話していて楽しい!と思えるようになるまで自分についてはあまり多くを語らない方が得策です。あなたの心が対抗心でいっぱいになっている状態で自分の話をしてしまうと、冷静になった時に「言い過ぎた…」などと後悔することになりかねません。
相手がどんな風にあなたの話を受け取るかわからないうちは、出来る限り聞き役に徹しましょう。
まとめ
羨ましいと思う心は、人に対して誠実に、真剣に、素直に向き合っている証拠。決して悪いことではありません。「羨ましい、自分も頑張ろう!」と前向きに捉えられるのであればむしろプラスに作用します。
でも、「羨ましい!」が「悔しい」、「妬ましい」に変化してあなたの心をむしばむようなら、早急に自分の心をリセットしましょう。人と比べて妬んでいる限り、自分の心が満足することは絶対にありません。人のものさしを使って自分を計るよりも、自分の価値観で、広い視野をもって周りをゆっくり見まわしてみてください。「羨ましい」だけではなく、あなたにもともと備わっていた、もっと具体的で素敵な感情が溢れてくるはずですよ。