野島裕子先生が教える『身体が温まるヨガ』
寒い日が続き、身体が冷えてしまうこの季節。
身体が硬くてもできるヨガポーズに挑戦して、内側から温めてみませんか?
撮影/藤井優美子 取材・文/直江珠子(レフトハンズ)
まず好きなポーズを1つ選び
1週間続けてみると、身体の変化を感じ
心地よく過ごすことができます
ヨガインストラクターの野島裕子さんが教えてくれるのは、気軽に始められるヨガのポーズ。「もともと身体が硬かった」という野島さんだからこそ、誰でもチャレンジできるポーズをアレンジしてくれました。ゆっくりと呼吸をしながら身体を気持ち良く伸ばすことで、関節が動かされて、リンパなど身体の巡りを促します。巡りが良くなることで、身体の内側から温まり、凝りやむくみも改善。胸を開き、肩甲骨を意識して動かすことで、代謝を上げるといわれる褐色脂肪細胞も刺激できます。
「ヨガは自分が気持ち良さを感じるためのもの。身体が硬くてもできます。無理して写真と同じポーズをするのではなく、心地よさを感じながら、身体を動かすことを楽しんでほしいですね。顎ではなく鎖骨を前に出すイメージで胸を開く。それが自分らしい美しいポーズです」
ポーズをする際のポイントは、ゆっくりとした呼吸です。5秒ほどかけて肺を大きく膨らませて息を吸い、また5秒ほどかけてゆっくりと息を吐き切る。息を完全に止めて力み過ぎないように。
「全てのポーズはゆっくりと呼吸をしながら。吸う息では身体を開き、吐く息ではリリースしていくように。自分の好きなポーズや、気持ちの良いポーズでは呼吸の長さを変えて楽しむこともお勧めです」
今回紹介したポーズは自宅で気軽にできる簡単なものだけ。それぞれ軽減ポーズもあるので、初心者の方でも、始めやすくなっています。それでも柔軟性に不安がある方は、お風呂上がりなど、身体が温まっているときに取り入れてみてください。ゆったりと気持ち良く身体を伸ばし、内側からも温まりましょう。3つのポーズを全部やる必要はなく、まずは1つのポーズを1週間続けてみると、身体の変化が感じられるはず。ぜひチャレンジしてみてください。
野島 裕子
のじま・ゆうこ
●大手化粧品会社、外資系ラグジュアリー化粧品ブランドの広報を経て、フリーランスPRとヨガインストラクターとして活動中。オフィスや個人宅への出張レッスン、GOLD’S GYM原宿ANNEX、AVITY代官山スタジオでレギュラークラスを担当。身体が硬くても行え、男女・年齢問わず楽しめるオリジナルヨガを提案している。
http://www.korat-japan.com
①の姿勢で呼吸を整えてから、5秒ほどかけて息を吸い、また5秒ほどかけて息を吐くを繰り返しながらポーズをとる。最終の姿勢になったら、ゆっくりと息を吸う・吐くを3〜5回繰り返し、吐きながら戻る。
身体を倒すことが目的ではなく、両方のお尻を着けたまま、腰からの伸びを心地よく感じて。
左. 脚を交差させて楽な姿勢で座る。骨盤が後ろに倒れないように気を付けて、呼吸を整える。
右. 片脚を伸ばし、骨盤を安定させて座る。足首をつかんで、反対の腕を息を吸いながら上に伸ばす。
左. 片手を床に着け、反対の腕を肩甲骨から動かすイメージで息を吸いながら上に伸ばし、吐きながら横に倒す。
右. 息を吐きながらゆっくりと身体を倒す。上半身が前に倒れないように、胸を上に向けて開く。
POINT
腕を伸ばすことや、身体を倒すことに集中すると身体が前かがみになりがち。胸を天井に向かって開くように、気持ち良く体側を伸ばしてみて! できる人は伸ばした脚のつま先をつかんでみてくださいね。左右の感覚の違いも楽しんで。
手を肩の真下、両膝は腰幅に開いて四つんばいに。下腹部を意識して腰を反らさない。
左脚のつま先を正面に向けて、両手の間に踏み出し、右脚は足の甲を床に着け少し後ろに引く。
膝をつま先より前に出さないように、息を吸いながら背中を引き上げ、右そけい部を伸ばす。
息を吸いながら両手を合わせ、肩甲骨を下げたまま腕を上に伸ばす。鎖骨を前に押し出し胸を開く。
腕を上げるのがつらい場合は、息を吸いながら腕を後ろで組んで胸を開く。目線を上に、鎖骨を前に押し出して。
POINT
後ろに引いている脚のそけい部の伸びを感じることがポイント。腕を伸ばすときに肩がすくんでしまわないように、肩甲骨を下げて、二の腕を耳の後ろに引くようにすると胸が開きやすくなります。
両腕を床と平行に広げ、手のひらは下に、両足も大きく開き、右のつま先は正面に、左のつま先は外側に開く。
息を吐きながら左膝を90度になるように曲げ、膝とつま先の向きをそろえ、上半身を真っすぐに保つ。
息を吸いながら右腕を伸ばし、左腕を左脚に付いて体側を伸ばす。右のかかとを強く押すと下半身が安定する。
息を吐きながら右腕を大きく回して手の甲を背中に付ける。胸を開くように意識して目線は上に。
④と同じように右腕を回し、腰に手を置く。鎖骨を前に押し出すように胸から肩を開き、目線は上に。
POINT
③ではゆっくりと息を吸って、気持ち良く伸びてから④へ。下半身を安定させて、脚と足首の強化に。胸や肩のストレッチにもなり、集中力アップもできるポーズです。
④で首がつらかったら、無理せず目線を前に。
笑顔でポーズを楽しんで! 左右を気持ち良く伸ばせたらOK!