2020.08.05 UP
美とおしゃれ

おしゃれ着としての着物がワンランク上の女性を作る

着物を着る機会は冠婚葬祭時という人がほとんどですが、その中でも着物をおしゃれ着としてカジュアルに着こなす感度の高い50代女性が増えてきています。

50代という年齢だからこそ、何気ない日常に着物が映えます。

今回は、50代女性が着こなすカジュアルな着物の着こなし方やコツをご紹介します。

着物を着ることは日本人としての誇り

日本の文化の一つでもある着物は、古くから伝わる日本だけにしかない伝統衣装として絶やしてはいけないものだと感じます。

昔は、着物で生活をするのが通常であり、一人で簡単に着られるものでした。

近代化が進むにつれて西洋文化のシェアが拡大し、日本の文化が薄れていくような時代もあった中で、近年では日本の文化を大事にしようと日本の「食」、日本の「芸術」など盛り上がりを見せています。

そして、着物も海外の観光客や若い世代から人気を集め、レンタル事業の普及が進んでいます。

50代女性の中には、冠婚葬祭時に着ること以外は着ないという人も多いでしょう。しかし、普段着として着物を着る機会は、今しかないようにも思います。

様々なことを経験して滲み出る50代の凜とした佇まいは、着物が一番似合う年代ではないでしょうか。

着物を着ることで得るもの

着物は洋服と違い、着る順番が決まっていたり、きれいな着姿にするためのコツがたくさんあります。洋服は数分で着れるものが、着物は1時間〜2時間程度かかってしまう場合もあります。

しかし、着物の最終段階である帯を締めた後は、なぜか背筋が伸び、自然と姿勢が良くなったことを経験した人はいませんか?

着物は姿勢から歩き方、そして所作までも正しくしてくれる魔法のお召し物と言っても過言ではないのです。

着物を着ると、思うように動けないため、動作が細やかになることから、一つ一つの動作が女性らしく見えます。

また、着物を着ることで背筋も伸び、小股で歩くようになるため、自然と所作が整うことも着物の持つパワーだと思います。

着物は、女性らしいしおらしさや品格に気づかせてくれる伝統衣装なのです。

着物を着てワンランク上の50代女性を目指す

洋服でおしゃれする人が溢れる中、着物をきれいに着ている人を街で見かけたら振り向いてしまいますよね。特に、着物や帯のデザイン、着物に合わせたヘアスタイル、歩き方などトータルでまとまっている人は魅力的です。

そして、着物は誰でも簡単に着れるものではありません。

着物をきちんと着るということは、「TPOを知る」「マナーを知る」「着せ付けを知る」など着物を着る上での知識が必要なため、これらを熟知した50代の女性はワンランク上の装いができます。

50代女性が着たいカジュアル着物ってどんなもの?

カジュアルな着物にはアンティークのものや浴衣なども含まれますが、50代の女性なら、ぜひ小紋や紬などの正絹の着物を着てほしいものです。

着物には種類がありますが、第一礼装と言われる黒留袖や喪服、準礼装の江戸小紋や付け下げなどがあります。

この礼装に当たる着物はカジュアル着物ではないので、基本的に日常では着ません。そして、訪問着や色無地なども華やかなシーンで着るのがベストなので、日常では避けたいところです。

このように着物は、TPOで着るものが変わってくるため、着物の知識を持っておくことも50代の着物ライフを始めるには必要かもしれません。

そこで、カジュアル着物とは?

  • 小紋
  • 木綿

など、素材自体が軽やかなものが多いのが特徴的です。

紬や木綿などの着物は、友人との食事会、パーティー、観劇などで活躍します。

逆に向かないのは、結婚式や式典などの礼装が必要とされる場面。着物の種類で使い分けられると、とても素敵ですよね。

50代女性におすすめのカジュアル着物とは?

それでは、ここで50代女性におすすめのカジュアル着物をいくつかご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

【大島紬】

昔から受け継がれている大島紬は、耳にした人も多いのではないでしょうか。

鹿児島県の奄美大島で織られた着物で、染め方は泥染です。

なので、大島紬で多いのは、墨黒や茶などのシックな色が多いのが特徴です。

また、大島紬の特徴の一つであるのが、「シワになりにくい」ということ。移動が多かったり、習い事で立ったり座ったりを繰り返すことが多い場合、大島紬がおすすめです。

【牛首紬】

希少で高価な牛首紬は、石川県で織られています。

牛首紬は「玉繭」から職人さんの手作業によって糸を紡いでいきますが、この技は非常に高度で、丹精込めて作られています。

耐久性とハリのある牛首紬も、着物で動くことが多い人におすすめです。

 

【小紋】

小紋は、一見パッと見ると無地に見える着物ですが、よく見ると細かい文様が地模様として入っているのが特徴です。

基本的に小紋は第一礼装ではなく、日常で着れる着物としての位置付けです。

しかし、紋入りの江戸小紋になると訪問着などと同じ格になるため、結婚式や披露宴で着ることができます。

小紋にはグレーやベージュなどのシックな色からペールトーンなどの柔らかい色まで多種多様です。

帯を華やかな柄にして普段着として着こなす人が多いため、コーディネートしやすい着物と言えます。

 

【藍染の着物】

深い藍色が印象的な着物です。袖を通すと感じる藍の香りと、なんとも言えない吸い込まれるような藍の色が、女性としての格を上げてくれます。

藍染の着物は、染める際に使用されている原料が解熱・解毒・血液浄化などの効果があると言われ、虫刺されや傷から守ってくれる着物として親しまれてきたようです。

 

これ以外にも、職人さんが手描きで丁寧に作られた正絹の着物や様々な手法で染められたカジュアルな着物がたくさんあるので、ぜひ、普段着でお好きな着物を気軽に取り入れて、ファッションの視野を広げてみましょう。

まとめ

おしゃれ着で着れる着物の種類はたくさんありますが、50代で着物を日常で着る際には、シーンに合わせた着物やマナーなどをきちんと知っておくことが大事です。

ワンランク上の50代に見せるには、優雅に丁寧に着物を着ていることです。

自分の時間が増えた人、まだまだおしゃれを楽しみた人は、ぜひ「着物」という伝統衣装に触れてみてはいかがでしょうか。

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