土鍋に魅了されるワケ
料理の質にこだわり始めるプラチナエイジ世代はとても多く、そのこだわりは食材はもちろん調味料や調理器具など、料理に関わるあらゆるものにまで至ります。その中の一つである「土鍋」は料理の味を格段にUPしてくれる存在として重宝され、土鍋を使うと「もう他の鍋では調理ができない!」というほど、土鍋に魅了される人が増えています。
なぜ、土鍋が料理の味を変えてくれるのでしょうか。
今回は、プラチナエイジ世代が土鍋に魅了される理由をご紹介したいと思います。
最近はご家庭でも土鍋でお米を炊く人が増えたり、土鍋を使った料理屋さんも増えています。「土鍋って結構面倒なのでは?」と思われがちですが、土鍋は通常の鍋と比べ、使うだけで料理の質を上げてくれるので、多くのプラチナエイジ世代に人気の調理器具です。
土鍋は他の鍋に比べると、緩やかな速度で食材に火が通ります。
理由は、土鍋の構造にあり!土鍋の底を見てみると、ポツポツとした小さな穴が発見できると思います。実は、この穴から鍋の中で発生した水蒸気が出ていくことで、「温まりにくい」「冷めにくい」という特性を持っている土鍋は、高い蓄熱性を保つことができ、じっくり食材を温めながらうまみをぎゅっと閉じ込めてくれるのです。
また、火を止めた後もグツグツと沸騰している時間が長く、ゆっくりと温度を下げていくため、温かい料理をじっくり味わうことができることはもちろん、食材にも味が染み込みやすくなります。
例えば、お米はふっくら炊き上がり、お肉は煮崩れせずに柔らかく仕上がります。
土鍋といえば「お米」という人も多いのではないでしょうか。
土鍋で一度炊飯してしまうと、炊飯器には戻れないくらいふっくら美味しいお米を味わうことができます。
土鍋で炊くお米はなぜ美味しいのでしょうか?
その疑問をここで解決します!
前述でご紹介したように、土鍋の特性である荒い粒子によるたくさんの隙間が熱伝導率を低くしてくれるため、徐々に熱を加えながらゆっくりと食材に火を通すことにより、お米を美味しく炊き上げてくれます。
お米は酵素が活発に働くことで甘みを感じますが、酵素は40度〜60度の温度帯が活発に働くため、土鍋ならその温度帯が叶うというのが理由の秘密。
よって、土鍋は熱が急に下がることがない耐火性の高い鍋であることから、全体的にムラなく熱が伝わることで、お米がふっくらした仕上がりになります。
では、実際に土鍋でふっくら美味しく炊き上がる炊飯の方法をご紹介します。
【分量】
米・・・2合
水・・・400ml〜450ml
- 通常通りお米をといで浸水させます。(30分〜1時間が目安)
- 中火で沸騰させる(約10分)
- 沸騰したら弱火で15分炊く
- 火を止めて約10分蒸らす
以上で完成です。
土鍋の種類によっては時間が多少異なりますが、基本的な炊き方となります。蒸らしのところでは水気の残り具合を確認して調整しましょう。
「土鍋で美味しくお米を炊きたいけど、どんな土鍋を選べばいいかわからない」というプラチナエイジ世代も多いはず。
土鍋には信楽焼や伊賀焼など代表的な焼き物が多く、それぞれに特徴があります。焼き物にこだわる人もいれば、サイズ感や料理方法によっても選び方は様々です。
【信楽焼】
よく耳にする信楽焼。日本の伝統工芸品に認定されている有名な焼き物です。ザラザラとした手触りで保温性や耐火性が高いのが特徴です。
【伊賀焼】
伊賀の土で作られた蓄熱性が高い伊賀焼も、美味しくお米を炊き上げます。
火を止めてもなかなか冷めないため、食卓に下ろしても温かさとお米のうまみを逃がさずに美味しく召し上がれます。また、伊賀焼で使われている伊賀の土は、土鍋にできるほどの耐火性を持つ唯一の土と言われているようです。
土鍋は、そのまま冷蔵庫に入れたり、オーブン、電子レンジにもそのまま入れて使うことができます。
冷蔵庫やオーブンに入る大きさで選んだり、家族構成で選んだり、料理方法によってサイズを選ぶと良いでしょう。
ちなみに、土鍋でお米を炊きたい人は、8号(お米3合〜4合炊き)、9号(お米5合炊き)あたりのサイズ感がおすすめです。
一般的には8号土鍋が使いやすいと言われています。
土鍋といえば炊飯やお鍋料理とイメージが強いですが、ケーキやプリンなどのデザート、手作り豆腐にも最適です。
いずれも土鍋の特性が活かされて、ふわふわに仕上がります。
【準備するもの】(一人土鍋サイズ)
- 卵・・・約4個〜5個
- 牛乳・・・300ml
- バニラエッセンス・・・適量
- 砂糖・・・大さじ2
【作り方】
- 全て混ぜたら、土鍋に入れて弱火にかけます。
- とろみが出てきたら火を止めて蓋をして、土鍋が冷めるまで待ちます。ここでのポイントは、蓋をする際に水滴が垂れないように布巾などを間に入れることです。
- 土鍋が冷めたら、そのまま冷蔵庫に入れて冷やして出来上がりです。
一人土鍋サイズでも大き目のプリンができるので、食卓にそのまま出して家族で食後のデザートを楽しむことができます。
コンロから降ろした後すぐに食卓に持っていけるのも土鍋の持つ魅力の一つです。
様々なデザインがある土鍋ですが、ダイニングテーブルの色や食器の色に合わせて選ぶことで、統一したテーブルコーディネートができます。
また、土鍋が一つあることでテーブルが華やかになり、ホームパーティーなど来客があった際にもぴったりです。
土鍋を扱うのが難しい…と不安に感じている人も多いですが、実は土鍋は、炊飯器よりも早くご飯が炊ける、食材がふんわり柔らかく仕上がる、煮くずれしないなどたくさんのメリットがあります。
その他にも食卓でそのまま使える鍋として、見た目も抜群なのです。
土鍋の良さを知って、ぜひご自宅での食事の質を上げてみてはいかがでしょうか。