夏におすすめの映画3選【アニメ編】
暑い夏の青い空が似合う映画3選、まずはアニメ編をご紹介します。
いずれも10代の少年少女が主人公ですが、青春時代の気持ちを思い出すとともに、大人ならではの気づきもある名作ばかりです。
【1】田舎の大家族と気弱な少年が力を合わせて世界を救う⁉『サマーウォーズ』
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作品情報
『サマーウォーズ』(2009年)
監督:細田守
声の出演:神木隆之介 桜庭みなみ 谷村美月/富司純子
ストーリー
高校2年生の夏休み。天才的な数学力を持ちながらも内気な性格の小磯健二(声:神木隆之介)は、憧れの先輩・夏希(声:桜庭ななみ)にアルバイトを頼まれ、長野県にある彼女の田舎へ行く。
夏希の曾祖母・栄(声:富司純子)は、室町時代から続く戦国一家・陣内家の当主。栄の誕生日を祝うために総勢27人の大家族が集合する中、健二は夏希からの強引な依頼で突然婚約者のふりをすることになる。
個性豊かな親戚たちに囲まれながら過ごす夜、健二の携帯電話にナゾの数字が並んだメールが届き、数学な得意な健二はそれを解読。翌朝、世界は大きく一変していた。
(公式サイト参照)
おすすめポイント
『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などを手掛ける細田守監督作品。現在、超巨大インターネット仮想空間を舞台にした『竜とそばかすの姫』が劇場公開中ですが、その原点とも言えるのがこの『サマーウォーズ』です。ここでもインターネット上の仮想空間「OZ(オズ)」が登場し、世界中の人々がOZの中での自分(アバター)を持っているという設定です。
とはいえ、物語は長野県の旧家に集う大家族と、そこへ紛れ込むことになった男子高校生・健二によって現実社会とリンクして進んでいきます。おばあちゃんの家に子どもや孫、ひ孫も大集合。食卓には畑で採れた野菜や地元の料理、果物が並び、まさにザ・田舎の夏休み。コロナ下で帰省もままならない今だからこそ、より懐かしさや郷愁を感じます。
【2】映像と音楽が融合した壮大なエンターテインメント『君の名は。』
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作品情報
『君の名は。』(2016年)
原作・脚本・監督:新海誠
声の出演:神木隆之介 上白石萌音 成田凌 長澤まさみ 市原悦子
音楽:RADWIMPS
ストーリー
山深い田舎町に暮らす高校生の三葉(声:上白石萌音)。実家は神社で父は町長という環境から都会に憧れている。
ある夜、自分が男の子になる夢を見る。見覚えのない部屋から見えるのは東京の街並みで、都会の学校生活やおしゃれなカフェでのアルバイトを満喫する三葉。一方、東京で暮らす男子高校生の瀧(声:神木隆之介)も、山奥の小さな町で自分が女子高生になっている夢を見る。繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている記憶と時間。二人は自分たちが入れ替わっていることに気づく。
入れ替わりという奇妙な交流で絆が生まれてきた矢先、突然入れ替わりが途絶えてしまう。三葉との特別なつながりに気づいた瀧は彼女に会いに行こうと決心するが、辿り着いた先には意外な真実が待ち受けていた。
(パンフレット参照)
おすすめポイント
興行収入250億円超えという大ヒットアニメ。男女の入れ替わりというシチュエーションの映画はいくつかありますが、『君の名は。』は設定がさらに凝らされていて、入れ替わり生活に慣れるまでの前半、実際に会おうとしてからの後半は展開がガラッと変わります。
物語が進むにつれ季節は移りますが、メインとなる入れ替わりが起きている時期は、青空が印象的な夏。都心のマンションに住み、おしゃれなカフェでアルバイトをしている瀧。三葉が入れ替わった際には、憧れていた都会暮らしやカフェでスイーツを食べることが楽しみに。一方瀧は、三葉になった時には田舎の女子高生暮らしをそれなりに楽しみます。映画には主題歌含め全4曲RADWIMPSの楽曲が流れ、映像と融合して場面場面を盛り上げます。
【3】何度も見たくなるジブリの名作『耳をすませば』
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作品情報
『耳をすませば』(1995年)
原作:柊あおい
製作プロデューサー・脚本・絵コンテ:宮崎駿
監督:近藤喜文
声の出演:本名陽子 高橋一生 立花 隆 室井 滋 露口 茂 小林桂樹
ストーリー
読書が好きな中学3年生の月島雫(声:本名陽子)。図書館で自分が借りた本の読書カードにいずれも「天沢聖司」という名前があることに気づき、意識するようになる。ある日雫は、電車で見かけた猫を追いかけるうち、バロンという不思議な猫の男爵人形がある「地球屋」という古道具屋にたどり着き、そこで出会った店主の孫があの天沢聖司(声:高橋一生)だと気づく。バイオリン職人を目指す聖司の姿に刺激を受け、雫も自分で物語を書こうと決意するが、母や姉からは猛反対される。
おすすめポイント
柊あおいの人気コミックを宮崎駿監督がアニメーション映画化。中学3年生の夏休みを迎えた雫と聖司が図書館の本や不思議な猫を通して出会い、互いの夢を見つけて進んでいく青春物語です。夏休みの学校や図書館、自転車で風を切る様子、淡い恋模様など、学生時代を懐かしく思い出す方も多いのでは。雫がちょっと懐かしいスタイルの麦わら帽子を愛用しているのも夏らしさを感じます。
ロケ地としてモデルとなったのが、東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘。雫が不思議な猫と出会う電車や駅は京王線の聖蹟桜ヶ丘駅で、駅のチャイムは映画にちなんだ「カントリーロード」が流れます。雫が自転車で疾走するシーンで登場する「いろは坂」、同級生の野球部員・杉村が雫に告白する神社のモデルとなった「金比羅神社」など、ロケ地巡りを楽しむファンも多数で、長く愛されている作品です。
富田夏子(とみたなつこ)
女性誌やweb媒体を中心に、エンタメや生活情報の記事を執筆しているライター。
2007年~女性向け週刊誌の契約記者。ハリウッド俳優やオリンピックメダリストへのインタビュー、日本の名医シリーズなど幅広い記事を執筆。2011年~主婦向け月刊誌記者。映画、DVD、音楽、本のレビューなどエンタメページを長年連載。イケメン若手俳優の取材記事や、モデルのインタビュー連載も担当した。現在、娘2人の子育てをしながら、雑誌やweb、書籍のライティング・編集などを手がけている。