平野顕子さんの心地よく暮らすマイルール
撮影/平林直己(HIRARIN GRAPHICS)
取材・文/新里陽子
専業主婦から45歳で離婚。
単身で海外留学へ、その後、起業し50代で自身のケーキショップをオープン。
60代でひとまわり年下の夫と国際再婚。
70代の今も、ハツラツと、エレガントな平野さんの「心地よく暮らすマイルール」は私たちがより毎日を楽しく生きるヒントになります!
THEME:おしゃれルーティーン
「足元はいつもおしゃれに」というお祖母さまの言葉から、今もなお靴にはこだわりがあるという平野さん。外出時に欠かせないサングラスと、ご自身のカラーでもあるピンク色の洋服への思いを伺いました。
Point
ときめく小物、気分が上がる色の服はまとうだけで毎日がウキウキしますよ
「何を着よう、身につけよう、と迷ったとき、自分が好きか、心地よいかを考えはったらよいと思います。人は、人のうわさの中で生きているわけではありません。堂々と、自分の気持ちに寄り添ったらええと思います。
祖母が残した『足元はおしゃれに』は今でも意識してはります。これいい、と思って買った靴たちが、自分の足になじんでいくのも楽しいもの。目に疾患があるため必需品のサングラスも、同じものを毎日つけるより、楽しんだほうがええとコレクターに。これにお気に入りの帽子でばっちりですわ」
Point
歳を重ねたからこそ、しっくりくる「華やかな色、歩きやすい靴をより身につけたくなりました」
「実はお洋服は黒が多いんです。自分になじむというか、落ち着くんですよね。ただ、華やかな色の服を好んでいた祖母、母からは『いいけれど、カラスみたいな色よ』なんてよく言われていました。あの頃の母の年代に近づいてきた今、その意味がよくわかります。
試しにピンク色の服に袖を通したら、鏡の前の自分に『これもいいじゃない』と。思い込みをなくして、チャレンジしてみるのは、いいですね。よく散歩するのでスニーカーが増えました。明るい色の配色に惹かれるんです」
画像はすべて著書『「松之助」オーナー・平野顕子のやってみはったら! 60歳からのサードライフ』(主婦と生活者)より引用。
【Q】体形が気になり、何を着てよいのかわからなくなってきました。平野さんはどんな基準でお洋服を選んでいるのですか? (Aさん)
【A】それなりに隠したらいいですわ。お出かけのときは補正下着に頼ったら!
ある程度の年齢になれば、体形は仕方ないですよ。私もおなかまわりはとても気になります。でも、そのままよりやっばりウエストはキュッとなっていたほうが、お洋服もキレイに見えますし、自分も気持ちいいので、私は補正下着を味方につけています。
ワコールで、おなかをシェイプしてくれるキャミソールはおすすめですよ。だぼっとしたものを着てすべて隠すのではなく、これがあれば「ほどよく隠す」になるので、お出かけ時は重宝しています。
【Q】おしゃれしたい!と思うものの、何から始めてよいのか… 。春から夏にかけて使える、何かおすすめのアイテムがあれば、ぜひ教えてほしいです。(Tさん)
【A】自分だけで考えるのは大変。美容室やお洋服屋さんにも聞いてみはったら!
私たちぐらいの年齢になったら、まずは髪形を変えるのはどうかしら。ずっと変えていない、という方も多いのでは? 美容院に行って、お任せしますと伝えてみはったら、今までの自分ではないおしゃれな自分に会えると思いますよ。
お洋服も同じ。いつものお店ではなく、ちょっとだけ若い方が着ている服のお店に行ってみて、お店の人にどんなものが似合うかしらと聞いてみるのはどうかしら。
プロの目で選んでくれたものを、ちょっと冒険する気持ちで身につけてみたら、新しいおしゃれな自分と出会えるはずですよ。
Present!
これまでの人生をエピソードとともに振り返り、「やってみはったら!」と読者の背中を押してくれるメッセージがたくさん詰まった平野顕子さんの最新の著書。
1,650円[主婦と生活社]
『めりぃさん』読者3名様にプレゼント。詳細はプレゼントページを御覧ください。
平野 顕子さん
ひらの・あきこ●京都の能装束織元「平のや」に生まれる。47歳でアメリカ・コネチカット州立大学に留学。17世紀から伝わるアメリカ・ニューイングランド地方の伝統的なお菓子づくりを学ぶ。帰国後、京都・高倉御池に「Café & Pantry 松之助」、東京・代官山に「MATSUNOSUKE N.Y.」の、アップルパイとアメリカンベーキングの専門店をオープン。また、京都と東京に、お菓子教室「平野顕子ベーキングサロン」も開校。2010年、京都・西陣にパンケーキハウス「カフェ・ラインベック」をオープン。著書に『アメリカンスタイルのアップルパイ・バイブル』 (河出書房新社)など多数。
インスタグラム hiranoakiko214
松之助 https://matsunosukepie.com/