2022.04.24 UP
おすすめ健康と食暮らしと生き方特集・連載

患者さまに知っていただきたいこと【緑稜会 みどりクリニック】

撮影/蘒野孝行 イラスト/南 佳奈江
構成・文/明滝 園

 

身体が不調を訴えて、病院へ行くときあなたはどのように医師や看護師と接していますか?
あまり知られていない正しい医療者との接し方について、小野江先生に伺いました。

医療法人社団 緑稜会 みどりクリニック新道東 院長

小野江 和之さん

「自分が幸せじゃないと他人を幸せにできない」「きっちりすることとどうでもいいことのメリハリ」

正しく診察するために

病院やクリニックで外来診療に従事していると、結構な頻度で、例えば「最近咳が出るけど、原因はなんですか? コロナですか?」といった感じで、ある症状についての簡単な説明からいきなり一つの答えを求めてくる人がいます。SNS上でもこっそり、場合によっては大っぴらに、質問をしてくる人がいます。

でも残念ながらほとんどの場合は情報が圧倒的に不足していて、その時点では答えがわかりません。そんなとき、私は正直に、「(現時点では)わかりません」と言います。

 

以下、咳について話を進めていきますが、咳の出る原因は世の中に山ほどあります。たとえ違う原因の咳であっても本人が自覚する症状が似ていることは、皆さんが思う以上にたくさんあります。

「こういう感じの咳だからこの病気」、なんていう「一対一対応」には残念ながらなっていないのです。ですので、例えば「どういう咳が出たら要注意なんですか?」と聞かれても、真っすぐ答えることは極めて困難です。

今までにないつらい症状の出方は心配だとか、喘息やCOPD、慢性心不全などの基礎疾患を持っていらっしゃる方の強い咳や長引く咳、こういうのには気を付けたほうがいいです、とコメントするのが精いっぱいです。

もちろん喀血を伴う咳はどうなんだとか言い出したら心配な咳は他にもいろいろありますが、漠然とした質問に対して細かい可能性をずらずら列挙してもわかりにくいだけだろうと思います。

外来診察であれば、そこからいろいろな話を聞き出していく(「問診」ですね)中で、例えば痰や鼻水鼻詰まり、発熱・倦怠感・食欲不振、下痢・嘔吐・体重減少、その他いろいろ、咳以外の症状経過についても必要そうなものを把握して(多くの病気は症状がこれだけってことはありませんから)、基礎疾患の有無や喫煙歴・家族歴なども確認しつつ診断の手掛かりを探していきます。

そこから必要に応じた検査で客観的情報を増やしたり、そのまま経過観察をしたり投薬治療に対する反応をみるなど、だんだんと絞り込んでいくのが私たちの仕事の流れです。

医者はエスパーではありません。相手の心をすべて見透かすことなどはできませんので、問診に正しく(場面によっては「正直に」というべきでしょうか)答えてくれないと正しい答えには近づけません。

投薬治療の際にも患者さんが薬の用量用法を守って服用している前提でみて判断していますので、実は薬をのんでいなかったとかうっかり忘れていたなんて場合にも、その旨きちんと伝えていただく必要があります。

患者と医療者の信頼関係

ちょっと話が逸れますけど、診療現場での「信頼」が話題にのぼる場合、患者側から医療者に対する信頼感ばかりが問題にされますが、医療っていうのは『相互の』信頼関係が必要なのですね。

もしその信頼関係がないと契約関係(準委任契約、興味ある方ググってください)が成り立たない、信頼関係がすっかり破綻している場合には診療を終えるという選択肢すらありえます。

医療者が患者さんの信頼にこたえるべくつとめるのと同様、患者さんもまた医療者の信頼にこたえなくてはいけないのです。ここらへん、どうも忘れられがちなことのように思います(医療者側も含め)。

こうやって話を進めていくと多くの問題は解決に向かいます。もちろん解決しないこともありますし、よくわからないままよくなったり悪くなったりする場合もあります。

世の中には治る病気も治らない病気もありますが、全体をならして考えると、もし治らない病気の類であったとしても、受診は有用だったと思ってもらえる場合のほうがずっと多いと思います。

症状や病気をどうとらえ向き合っていくかを知ることに大きな意味があるのですから。

医療機関の受診方法

今の時期、風邪っぽい症状の人はCOVID-19 の可能性が高いですから、もしそういう場合は自宅でしっかり保温・安静・こまめな水分摂取につとめてください。

家の中でも家族との接触には十分な配慮が必要ですし、家族も極力外出を控えるなどの対策をしたほうがいいと思われます。

症状が重ければ医療機関の受診を考慮すべきですが、いきなり医療機関に向かうのではなく、まず電話問い合わせから始めてください。行った先でのうつす・うつされるの問題が生じますので。

「診てもらえないと思った」なんて理由で、受付から問診票の記載までずっと症状を伏せ、診察室でいきなり症状について語りだすケースがあったという話をきいたことがあります。

私自身も数年前の「新型コロナ以前」、インフルエンザ様の症状の患者さんにコレをやられたことがあります。その方は前日に配偶者がインフルエンザと検査で確定診断され、自分も似たような症状が出たのにもかかわらず、外来待合での隔離や待ち時間の長さを嫌ってそのような挙に出たようでした。

当然ながら厳重注意です。問診だけで(検査なしで)確定診断できるようなケースでした。思いは伝わっていなかったようですが…検査結果もインフルエンザ陽性でした。もしうつされた人がいたらお気の毒としか言いようがありません。

もう一度おさらいしよう! マスクの正しい使い方

ここ数年、マスクをつけることが日常的になりました。しかし、つけ方を間違うとその効果も半減してしまいます。
『めりぃさん』編集部で、マスクの正しいつけ方を調べました。

 

正しいマスクのつけ方3ステップ

  1. ゴム紐を耳にかけましょう。さまざまなサイズのマスクが販売されていますので、顔の大きさに対して適切な長さのものを選びましょう。
  2. 鼻と口の両方をしっかり覆いましょう。呼吸しにくいからと鼻を出していると、効果が軽減してしまいます。
  3. ノーズフィット(鼻の硬い部分)を折り曲げて、鼻の両脇の隙間をふさぎましょう。ここのすきまが開かないようにしっかりフィットさせましょう。

参考:厚生労働省   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html

おさえておこう! マスクの基本

マスクは不織布をおすすめします

不織布マスクはさまざまな素材の中でも特に効果が高いといわれています。その理由をご紹介します。

特徴

不織布とは繊維を織らずに絡み合わせたものを指します。繊維を集めて科学的に結合させたりして、シート状にします。

 

おすすめの理由

不織布は目の細かさが特徴として挙げられ、ウイルスなどの侵入を防ぐフィルター機能が優れています。

さらに息がしやすいよう通気性のよさも兼ね備えているため、マスクとしては最適な素材です。

あまり知られていませんが、紙おむつやエアコンのフィルターなどにも不織布が使用されています。

『めりぃさん』編集部 Sの取材メモ

言いづらいことは言わず、つらい症状だけを訴える傾向が自分にも見られました。この取材を通して、診察を受けるときは、今体に起こっていることを正直にお医者さまに伝えることが、症状を悪化させないことにつながると感じました。

info

白ゆりグループ(株式会社メディカルシャトー)

■本社

住所:北海道札幌市中央区南9条西7-1-28
電話:011-511-1023

■函館本社

住所:北海道函館市美原2-50-2
電話:0138-34-3231


施設のサービス

●グループホーム
●有料法人ホーム
●サービス付き高齢者向け住宅

在宅の方向けサービス

●ケアプランセンター
●訪問看護リハビリステーション
●デイサービスセンター
●ショートステイ
●ヘルパーステーション


より詳しい情報は白ゆりグループホームページをご覧ください。
https://www.shirayuri.gr.jp/

医療法人社団 緑稜会

■長沼内科消化器科

住所:北海道夕張郡長沼町西町1丁目8-16
電話:0123-82-5333

■みどりクリニック平岡

住所:北海道札幌市清田区平岡公園東1丁目11-12
電話:011-802-8730

■みどりクリニック新道東

住所:北海道札幌市東区北37条東16丁目2-24
電話:011-792-1660

RANKING よく読まれている記事

更年期 終わりのサイン
健康と食
更年期の「終わりのサイン」って?更年期後、心と体に起こること
閲覧数 61,515
美とおしゃれ 趣味と教養
-5歳は若返る!? 50代からの正しいメガネの選び方
閲覧数 33,905
ごぼう茶
健康と食
美容に良いと話題のごぼう茶!効果や効能は?副作用はある?
閲覧数 22,577
美とおしゃれ
おすすめ キレイな50代女性がやっている10のこと!内側から滲み出る魅力もご紹介
閲覧数 20,945
健康と食
おすすめ 塩抜きダイエットレシピ5選!滋味豊かな食事メニューを楽しもう
閲覧数 15,956
暮らしと生き方
いくらあげる?孫へのお祝いやお年玉
閲覧数 11,735
スパイス 効能 用途
健康と食
有名なスパイス10種類の効能と用途一覧!スパイスたっぷりカレー粉を作ろう
閲覧数 8,283
健康と食
【受験生のお弁当】当日に力を発揮するための5つのポイント
閲覧数 6,531
二重あご 髪型
美とおしゃれ
二重あごが目立たない髪型は?おすすめヘアスタイルと二重あご解消法
閲覧数 6,394
おすすめ 空の巣症候群とは?子どもが巣立った後にできる3つの乗り越え方とは?
閲覧数 6,220
美とおしゃれ
50代女性は髪が命!髪がきれいな50代女性が魅力的な理由とは?
閲覧数 4,300
健康と食
ゲン担ぎで合格や開運を祈願!縁起のよい食べ物22選
閲覧数 4,218
健康と食
牛肉の驚くべき事実!うつ・ストレス対策に効果絶大な食材がわかる
閲覧数 4,086
暮らしと生き方 趣味と教養
おすすめ 除菌スプレーは自分で作る!おうちで簡単に作るコツ
閲覧数 3,939
美とおしゃれ
おすすめ エレガントな女性は持ち物で決まる!素敵なバッグの中身をご紹介!
閲覧数 3,686
定年後 資格 女性
暮らしと生き方 趣味と教養
定年後に役立つ資格って?女性におすすめの資格と難易度一覧
閲覧数 2,911
50代 ヒール 履く
美とおしゃれ
私だってヒール履きたい!50代女性が楽にヒールを履くためのポイント
閲覧数 2,406
健康と食
暑い・寒い・眠い・痛い!?更年期の症状は十人十色
閲覧数 2,098
健康と食 暮らしと生き方 特集・連載
おすすめ 桧山タミ先生が見つけた幸せな生き方「家族のために料理できるのはほんとうに幸せなこと」
閲覧数 1,932
健康と食
おすすめ 星野由香先生が教える「ほぐピラ」メソッド
閲覧数 1,729
もっと見る

     今が定期郵送を始めるチャンス!

表紙
表紙

めりぃさん
発行:ては〜とホールディングス株式会社

       めりぃさんアプリをダウンロード→会員登録して無料定期郵送をはじめよう! 会員特典0円

めりぃさん
発行:ては〜とホールディングス株式会社

毎日の暮らしや健康ライフをサポートする情報誌「めりぃさん」を定期購読しませんか?めりぃさんアプリをダウンロードして会員登録頂くと、特典として、年6回発行される情報誌めりぃさんを永年無料でご自宅までお届けします。ぜひこの機会に、めりぃさんアプリからお申し込みください。