福祉用具専門相談員さんの1日に密着!
撮影/小林大介 取材・文/岸田祐佳
福祉用具専門相談員って?
ご利用者さまの心や体の状況や使う環境を考慮して、一人ひとりに合った福祉用具の選定をお手伝いします。他の介護保険サービスの専門職と連携しつつ、福祉用具の取り扱いについて説明や調整も行って、ご利用者さまの自立した生活をサポート。介護保険の指定を受けた福祉用具貸与・販売事業所に2名以上の配置が義務付けられている専門職です。
福祉用具って何?
介護が必要な高齢者の方の日常生活を助けるため、または体の機能回復の訓練のための用具を指します。介護保険が利用できるものとできないものがありますが、介護用ベッドや車いす、歩行器、歩行補助杖、スロープなど、要介護者であるご利用者さまがご自身の力で自宅で日常生活を送るのを助ける用具については介護保険の対象になります。
どんな仕事をしているの?
福祉用具を必要とするご利用者さまに、体の状況や生活環境についてヒアリングを行い、一人ひとりに合わせて福祉用具の利用計画を立てます。貸し出し前に福祉用具の調整や取り扱いについての説明を、貸し出し後にはケアマネジャーと情報共有をしつつ、定期的にご利用者さま宅を訪問し、福祉用具の点検や使用状況の確認などを行います。
メディケアースタッフの特徴は?
「気さくな人が多いですね! 事業所ではご利用者さまへの提案について相談したり、仕事の合間に談笑したり、和気あいあいと仕事をしています」(大和事業所・飛彈さん)
営業・若尾大星さんの場合
8:00 出勤
いつも就業時間の8時30分より少し早めに出勤。納品資料をまとめたりチャットツールを確認したり、事務作業から始めます。
9:00 外回り
事務作業を終えたら外回りに出発!倉庫から用具をピックアップして車に積み込みます。
12:00 お昼ごはん
もっぱらコンビニ飯だけど、栄養には気を使ってます!
14:00 ご利用者さま宅で納品・回収、点検作業
ご利用者さま宅に納品や点検などに向かいます。ただおすすめするだけでなく、しっかり話を聞いて、悩みを解決できるような用具を提案するよう心掛けています。
16:30 積み下ろし
倉庫作業後にひと休み。
トクホのコーラにハマってます。
17:00 事務作業、同僚と雑談
オフィスに帰って事務作業をしつつ、雑談がてら、ご利用者さまからいただいた意見を共有したり、お宅を訪問して気が付いたことなどを報告したりします。
アフターサービス・戸草奈々さんの場合
8:00 訪問準備
書類や伝票を確認して訪問の準備をします。時々、忙しい営業さんの代わりに契約書をつくったりもします。
9:00 ご利用者さま宅へ定期点検に出発
アフターサービスは福祉用具の点検がメイン。1日に5〜10件ほどご利用者さまのお宅を訪問します。
12:00 お昼ごはん
お昼はお弁当を手づくり。料理が趣味で、栄養バランスを考えてつくっています。
14:00 引き続き、ご利用者さまのお宅を訪問
お昼をはさんで、引き続きご利用者さまのお宅を訪問。お菓子を持たせてもらったり、農家さんにとれたてのお野菜をいただいたり、訪問先でいろんな方に会ってお話ができるのが楽しみです。この日は、90歳とご高齢のご利用者さまにケアシューズを届けました。
17:00 事務作業
訪問の内容を報告用にまとめます。作業が楽しくなるようにかわいいメモ帳やマスキングテープを集めています!
18:00 退社
福祉用具専門相談員になるには?
資格取得の方法
「福祉用具専門相談員指定講習」の全50時間のカリキュラムを受講して、講義の最後の修了試験に合格することで資格を取得できます。
どんな人が福祉用具専門相談員に向いている?
共感性が高く、人の困り事を自分のことのように考えられる人。いろんなものに興味を持って、積極的に用具やアイデアの提案ができる人。
費用
講習は各都道府県が指定する講習事業者が行います。地域や事業者によって異なりますが、費用は4〜6万円程度です。
この国家資格でも福祉用具専門相談員の仕事ができます
福祉用具の知識を有する資格(介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士)
ご利用者さま’s Voice
「親身になって話を聞いてもらえたのがうれしくて、事業所にお礼の電話をしちゃいました(笑)。」
「杖で歩けるようになったのを自分のことのようによろこんでくれて、この人にお任せしてよかったと思いました。」
「誰に相談していいかわからなかったので、福祉用具についていろいろ教えてもらえて安心しました。」