2020.12.07 UP
健康と食美とおしゃれ

歯科治療でお口の中に水銀が⁉

日本の医療技術は年々進化していて、より良い治療が登場し続けています。

 

日本の医療技術は年々進化していて、より良い治療が登場し続けています。虫歯治療では水銀を歯へ詰めていた時代もありましたが、人体への有害性が問題となり現在は使用されていません。水銀治療を受けていた方の中には、水銀の有害性について理解しているが、口腔内に水銀を入れたままだという方も少なくありません。今回は歯科治療における水銀の歴史や水銀に代わる最新の歯科治療法について紹介していこうと思います。

水銀治療の歴史と有害性

歯科治療で水銀が使用され始めたのは1826年からです。

 

虫歯を取り除いた後に患部を塞ぐ材料としてアマルガムというものが登場しました。アマルガムは歯との接着性はありませんが、硬化する際に膨張する性質があります。当時アマルガムを患部に詰めると、膨張することで従来の治療法よりも患部を塞ぐことができるとして注目され始めたのです。

 

また、安価に手に入る点や歯の神経を刺激しない点なども評価され、当時の治療法として普及していきました。アマルガムは銀や銅などからなる粉を水銀で練ることで作られます。このうち水銀はアマルガムのおよそ50%を占めているのです。

 

歯科治療の希望の星となり得た水銀ですが、その後人体への有害性が問題視されるようになりました。水銀中毒や水俣病は水銀が原因だということをご存知でしょうか。

 

口腔内に入っている水銀も例外ではありません。

 

一般的に、口腔内の水銀は唾液中に溶け出して腎臓や肝臓などへ蓄積されていきます。蓄積量が一定数を超えると水銀中毒などの発症リスクが高くなるのです。

水銀の有害性が周知されるようになり、各国の歯科治療も変わってきました。

 

1988年にはイギリス厚生省がアマルガム治療を妊婦へしないよう警告を発しました。日本国内では、2000年に『歯科用水銀アマルガムに関する質問主意書』が厚生労働省へ提出され問題視されるようになりました。

 

これに対して厚生労働省は「アマルガムに含まれる水銀は国内にて毒物及劇物取締法で毒物に分類されているが、これまでの研究成果からアマルガムは安全であると考えられる」と回答しました。

 

実際に世界保健機関(WHO)の専門家会議ではアマルガムは安全性が高いという判断がされています。

最新の歯科治療

WHOも安全性が高いと評価した水銀ですが、有害性については賛否両論残っています。そんな背景もあることから現代では歯科材料の開発・改良により「水銀を使わないような治療」が増えてきました。

 

ここからは最新の歯科治療を紹介していきます。

  • コンポジットレジン(歯科用プラスチック)

 

小さな虫歯の治療をする際にアマルガムが使用されていましたが、現代ではコンポジットレジンという材料が登場しました。歯科用プラスチックと呼ばれることもあります。

コンポジットレジンは材料自体が白く、その白さを調整できる特徴があります。これにより自分の歯の色を再現した治療が可能になり、審美性に富んだ治療へとつながるのです。アマルガムの仕上がりは黒っぽく見えるため、コンポジットレジンの方が見栄えが良くなります。

 

 

  • コンポジットインレー

 

虫歯治療で歯を削った後に入れる詰め物です。コンポジットレジンで作られた詰め物を「コンポジットレジンインレー」と呼びます。コンポジットレジンのように色調が良いだけでなく、歯と歯の間の細かな形態まで再現することが可能です。

 

 

  • セラミックインレー

 

陶材を使用して作られる詰め物をセラミックインレーと呼びます。陶材は汚れがつきにくく、透明感を出すことができるためコンポジットレジンインレーよりも、天然歯に近い色を出せます。一番きれいな仕上がりになるのはセラミックを使った治療法ですね。

審美性の高い治療法

女性はいつでも美しくありたいと思うものです。口元は第一印象にも関係するくらい重要な部位で、審美的な治療を求める方も多いですよね。そこで口腔内にアマルガムが入っている方にどのような治療法が良いか紹介していこうと思います。

 

 

  • 金属を取り除く

 

金属は口の中で黒っぽく見えてしまいます。また、金属が口の中で溶け出すと金属イオンが溶け出して周囲の歯にも黒い着色を引き起こすのです。白い歯の中で黒い金属が見えると目立ってしまいますよね。そこで口元をきれいに見せるためには金属を取り除いて「メタルフリー」を目指しましょう。メタルフリーとは、金属を使用しない歯科治療のことです。先ほど紹介したセラミックやコンポジットレジンで金属のない口腔内を目指しましょう。

 

 

  • 歯茎のケア

 

口の中で溶け出した金属イオンは歯茎にも着色を引き起こします。メタルフリーにすることで金属イオンが溶け出す心配は無くなりますが、一度着色した歯茎はなかなか元に戻りません。そこで、歯科用レーザーを使用して歯茎の色素を取り除きましょう。色素を取り除くことでピンク色の健康的な歯茎に戻ります。

まとめ | 虫歯にならない努力も必要

ここまで水銀の有害性や最新の歯科治療法を紹介してきました。これらの治療は健康な歯には施しません。虫歯があるから治療しているのです。毎日歯磨きをすることはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して歯と歯の間についている汚れもしっかりと取り除きましょう。虫歯を予防することが一番きれいな審美治療だということを忘れないでください。

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