2021.08.31 UP 閲覧数 177
おすすめ暮らしと生き方特集・連載

週末の自分時間は宝物。遠藤千世さん【輝く人のON/OFF】

撮影/楠 聖子 取材・文/新里陽子

派遣会社員/週末ファーマー

遠藤千世さん

東京都生まれ。有名アパレルメーカーで役職クラスで仕事をした後退職。現在は派遣社員として働く。自給自足の週末ファーマーを実践、幅広く学び活動している。

輝く人の「ON」と「OFF」。
今回は「OFF」の時間を自分の軸にするため、仕事も住まいも一度リセットして整えたという遠藤さんにお話を伺いました。
平日は都心で働き、週末は自給自足を目指すファーマーとして歩む姿から、「やりたいことは少しずつでも実現させる」実行力を学びました。

華々しいアパレルメーカーで店舗運営を一任される「バリキャリ」時代

幼少期からおしゃれが大好きだっという遠藤さん。それはお母さまの影響もあるそうで、遊び道具は昔懐かしい着せ替え人形を手づくりしてくれたものでした。
「何を着せようか、と母と一緒に洋服のデザインを考えて、描いて、つくるのが楽しかったですね」

 

進路を決める場面では迷わずアパレルメーカーを受け、人気ブランドに入社しました。当時は世の中からブランド服が支持され出店ラッシュ。しかしその後、ファストファッションが流行りだし、ファッション業界が大変革期を迎えます。遠藤さんの所属していたブランドも大きく方向性をチェンジすることとなり、重要な役割を担うことになりました。

 

「愛着のあるブランドの転換期。軌道にのせることに夢中で全国を飛び回って働いていましたね」と振り返ります。

アパレルメーカーで責任ある役職につき、華々しく仕事をしていたときにはヒールが必須アイテム。「歩きやすさもあり、美しさもあるルブタンの靴をよく履いていました」

母親の病気の知らせで退職を決意。仕事ずくめの毎日をストップ

20代で一人暮らしを始め、仕事もプライベートも順風満帆だった日々に、お母さまから体調を崩したと連絡が入ります。
「病気を患い通院をしていた父を元気にサポートしていた母でしたが、精密検査で子宮がんと判明。病院からの通告はよい状態ではなく、治療法も選択の余地はなかったので、自分でできることはしたいと思い退職を決めました」。

 

決断から半年後に退職。友人の会社のファッション部門で週に数日程度サポートする仕事をしながら、その他は母の治癒へのサポートと父の世話にシフトしました」

少しだけ趣味を持ちたいと、通勤途中の駅にあるスタジオでフラダンスを始めたのが38歳の頃。「10年以上続けていて、踊っている間は癒やしのひととき。仲間との出会いも宝です」

「がんにはどう寄り添うべきなのか」何も知らない自分に愕然

調べていくうちに、がんの治療は西洋医学の投薬がすべてではなく、“食”も重要と知ります。
「今までファッションしか知らなかったので、自分の無知さに愕然としました」

 

お母さまに元気になってほしい一心で、「〇〇を食べるとがんに効く」「がんには〇〇が効果あり」などの情報を集めるものの、生かし方がわからない。治療に乗り気でない母親の姿にもどかしさを感じつつも、自分の不甲斐なさも強く感じたと言います。

 

「母は、今さら、という思いもあったのかな…。生きる気力を大きく持てていなかったのは確かです。そんな母は手術から1年後に息を引き取りました。そして、後を追うようにすぐに父も旅立ちました」

自分の畑で野菜づくりも板についてきた遠藤さん。今年のお正月につくった懐石風おせちは、半分は自作の野菜だと気づき、「続けてきたことが実ってきたな」と感慨深く食したそう。

やりたいことは今しかできない。生活を180度チェンジを決意

ご両親が亡くなられた後、しばらくしてから「学びたい欲」がムクムクと大きくわき起こってきたのだそう。

 

「大好きだったファッションの仕事はもうやりきった感があったので、次は生活の基盤から考えようと思ったんです。それまでにはわいたことのない感情でした。庭付きの賃貸物件を探し、条件にぴったりの今の家を見つけ、勇気も必要でしたが引越しました。今は派遣社員でフルタイム勤務しています」

 

業種上テレワークもできず、通勤はかなり早い電車に乗る必要もあるそうですが、「その1時間半は思考の時と考え、楽しんでいます」と笑います。ここから遠藤さんの“OFF寄り”の日常が始まりました。その姿は、キラキラと輝いています。

食・農への関心をきっかけに、今では自然、地球のことなどへと幅広く興味を広げている。何事も知りたいと思ったら、従事している人に学ぶという姿勢も遠藤さん流。写真はストーンについて学んだときの先生と、修了書授与式にて。

初めての分野の仕事に戸惑うも次第に慣れ自信が

仕事はファッションしか経験してこなかった遠藤さん。アパレル関連以外の仕事はスムーズだったのでしょうか?

 

「やはり最初はわからないことだらけです。でも、初心に帰ってとにかく学ぶことを大切にしました。熟練の年齢かもしれませんが、その分野ではひよっこですから、カッコつけても。素直になりました(笑)」

 

一方で、気づいたのは「どんな経験もムダにはならない」ということ。
「アパレル時代の仕事では、初出店に向けて周辺リサーチや準備、オープン…と手がけていたのですが、例えば『準備』するという場面では、スタッフの気持ち面や、こういう方向で進めようという目標だけでなく、純粋に必要な物・アイテムの準備も必要。今の仕事でも新事業の立ち上げから参加し、現在はマニュアル作成や研修などを担当しているので、業種は違えど、やはり経験はムダにならない。むしろすべてがつながっていると感じています」

1時間半の通勤電車での相棒。「無印良品のリュックは前にして持ってもずれず、肩がラクで助かっています」

「好きをみんな伝えたい」自宅をONの場にして発信中

遠藤さんのONの顔は、実は他にも。ひとつは、魅了されたバレエアーティストのファンクラブのサポートスタッフ。
「友人に誘われて観に行った舞台に心から感動をしたんです。この感動をたくさんの人に知ってほしいと思っていた矢先、ファンクラブの立ち上げに際して声をかけていただき、お手伝いをすることになりました」

朝はファンクラブサイトのページチェックをし、公演のチラシの配布なども手掛けます。

バレエ公演企画「トコイリヤ」主催のバレエ・アーティスト縁間玲貴さんファンクラブhttps://ryoki-midorimafan.jp/のサポートスタッフ。

そしてもうひとつのONの顔が、自然派コスメのインストラクター。
「コロナ禍前は、自宅や近隣の施設でワークショップを開いていたのですが、今は充電期間ととらえて知識を増やし中。今後の様子を見ながら、オンラインや密にならない工夫をして再開も考えています」

 

興味を持った分野は学びを深め、その都度資格を取得している遠藤さんには、正しい知識とともに、間違ったことを伝えないという責任ある表情も感じられました。
「今は、豊かさについて観想し生活しながら、それを発信する〝暮らし提唱人〟が夢ですね。丁寧に日々を過ごしていきたいです」

ドクダミの花、スギナ、ローズなど、自然素材で化粧水などを調合。「ノーファンデで過ごしています」

オフィスカジュアル

やはり洋服は好き。オフィスに合った服で着心地のよいアイテムを。

 

塩とウォーターボトル

スマホで動画チェックもしますが、自然や生命についてを学ぶ時間に。

通勤電車は読書も率先して

スマホで動画チェックもしますが、自然や生命についてを学ぶ時間に。

 

エネルギーを整えてくれる水晶

ストーンを気分に合わせて身に着けます。重ね付けでおしゃれに。

夢だった田んぼ生活。生命多様性の環境に感謝の日々

郊外に引越して約2年がたった今、最大の目的「農に触れる」ことへ邁進している遠藤さん。仕事が休みの土・日に精力的に活動中です。

 

「不耕起・冬期湛水で稲が多年草化している田んぼが近くにあり、持ち主の方が興味のある人たちに向けて田んぼの学校を開催していたんです。これだ!と真っ先に入学。卒業した今は、受講生の手伝いをするボランティアも続けています」

 

お米の美味しさ、農の大変さ、これからの課題…、学んだことは数知れずですが、土壌がいかに大切かということは大きな学びでした。これは、お母さまのがんのときに〝学べなかった〟〝わからなかった〟ことの答えにもつながっていると言います。

 

「自分が食べるものがどんな場所でつくられているか。今思うと、何も考えず口にしていたことは、無責任なことと気付きました。今は食、生命のベースとなる土壌、微生物たちを大切にしていきたいと感じています」
自分にできることは少しかもしれない、でも、一人の力も広がっていけば大きくなる――。遠藤さんの思いはこれからも大きく広がっていくでしょう。

研修会で田植えに参加。「裸足で田んぼに入り、稲のエネルギーを感じる幸せな時間です」

畑も借りて一年を通して野菜やハーブ類を育てている。収穫した野菜はあまり手を加えず、そのままの味を楽しむそう。

自家製塩麴

発酵食品も積極的に食べ、手づくりも。味噌や塩麴も自家製。

 

庭で栽培中のミニトマト

朝起きて赤くなっていたら食べ頃。朝食でパワーチャージ。

 

農協で買ったオーバーオール

田んぼ用に購入。「ヒールを履いていた頃には想像もしなかったアイテム!」

インタビュー*編集後記*

遠藤さんがアパレル業界にいた頃、毎シーズン服選びの相談をしていたのですが、センスよく選んでくれたアイテムは、「それいいね」とお褒めの言葉をいただいていました。その遠藤さんが田んぼや畑のある生活をしていると聞き、驚きとともにハツラツとした表情にはうらやましさも。人はいくつになってもチャレンジ&スタートできることを改めて教えてもらいました。

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