秋にも花粉症!?風邪と間違えやすい!?秋の花粉症に要注意!
花粉症は花粉が原因となって起こるアレルギー反応であり、日本人の3人に1人が花粉症と言われています。日本で一番多い花粉症の原因はスギ花粉であり、二番目はヒノキ花粉です。これらの花粉は春に飛散するため、春に花粉症の症状が出る人が多くいますが、実は秋に飛散する花粉も花粉症の原因となります。
ここでは、秋の花粉症の原因となる植物や対策法などについて解説していきます。
秋にも花粉症になる?
花粉症の原因で一番多いのは春に飛散するスギ花粉であり、花粉症患者の4人に1人がスギ花粉アレルギーです。しかし、花粉は春だけでなく、ほぼ一年を通して飛散しています。秋特有の植物の花粉は、夏の終わりから10月にかけて飛散します。
秋は気温や湿度が下がってウイルスが活動しやすい気候であり風邪をひきやすくなります。そのため、鼻水やくしゃみが出ると「風邪かな?」と思い込んでしまうことも。しかし、熱もないのにくしゃみや鼻水、咳が長く続く場合、実は風邪ではなく花粉症の可能性があるのです。スギ花粉症がある人は、秋の花粉症も発症しやすく、複数の花粉症がある人ほど重症化しやすいと言われています。
秋に飛散する花粉の種類
秋に花粉を飛散する植物は雑草が多いのが特徴です。雑草は天候によって成長が左右されやすく、スギやヒノキのように花粉の量を予想することが難しいと言われています。しかし、スギやヒノキと比べると雑草は花粉を飛散させる距離が短いため、避けて通れば防ぐことができます。
ブタクサ
花粉の飛散時期は8~10月です。背が低い植物であり、飛散距離は数メートルと短いですが、日本ではスギとヒノキに次いで3番目に多い花粉症です。ブタクサの花粉は午前中や風が強い時に飛散します。ブタクサの花粉の粒子は小さいため気管に侵入しやすく、喘息のような症状を起こすこともあります。
ヨモギ
花粉の飛散時期は8月中旬~10月で、日本全国に自生しています。ヨモギの花粉による症状は、くしゃみや鼻水、目のかゆみなど花粉症全般の症状と変わりありませんが、ヨモギ花粉症があるとメロンやスイカ、ニンジン、マンゴーなどを食べた時に口腔アレルギー症候群*を起こしやすいと言われています。
*口腔アレルギー症候群:喉のかゆみや腫れ、刺激感などの症状や、重篤になるとアナフィラキシーショックを起こすこともあります。食物アレルギーとは異なり、特定の果物や野菜に含まれる抗原(アレルゲン)の構造が花粉の構造と似ているため起こります。
カナムグラ
花粉の飛散時期は8月下旬~10月で、日本全国に自生している繁殖力が高い雑草です。飛散距離は短いですが、日常生活圏に生えており、花粉を吸い込む機会が多くなることから発症リスクが高くなります。
イネ科
花粉の飛散時期は5~6月ですが、稲刈りの時期に花粉が舞い上がりやすく、秋にも注意が必要です。また、イネといってもお米を実らせる稲だけでなく、海外から輸入されたイネ科の植物も花粉症の原因になります。輸入されたイネ科の植物は寒さに強く繁殖力が高いことから雑草として日本全国に生えています。花粉の飛散距離は短いですが、気づかずに触れてしまうと、肌荒れを起こすこともあります。
花粉症の対策方法とは?
<外出するときの花粉症対策>
・マスク
マスクは花粉を吸い込む量を約1/6減少させる効果があります。
・花粉対策用メガネ
花粉対策用メガネは目に侵入する花粉を約1/4減少させる効果があります。
・うがい、手洗い、洗顔
自宅に帰ったらすぐに喉の粘膜や肌についた花粉を洗い流すことが大切です。
・花粉が付きやすい素材の衣類は避ける
秋服に多いウールやモヘア、ファーなどの素材は、毛羽立つため花粉が付着しやすいため、綿や麻、シルクやポリエステルなどの花粉が付着しにくい素材を選びましょう。
・雑草が生えている道を避けて通る
いつも通る道に花粉症の原因植物が生えている場合は、その道を避けるようにすると花粉を吸い込む可能性は低くなります。
<自宅での花粉症対策>
・家に入る前に髪や衣類についた花粉を払う
室内に持ち込まないよう家に入る前に花粉を払い落します。
・こまめに掃除をする
特に絨毯やカーテンに花粉が付着しやすいため念入りに掃除しましょう。
・加湿器と空気清浄機を使う
加湿器で花粉が舞うのを防ぎ、空気清浄機で空気中の花粉を除去します。さらに加湿器は、乾燥から喉や鼻の粘膜を守り、花粉症の症状を和らげる効果が期待できます。
これらの対策に加えて大切なのは、規則正しい生活をすることです。睡眠不足や不規則な生活は自律神経が乱れて免疫力が低下する原因となります。
まとめ
秋の花粉症はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの植物が原因となります。花粉症対策には、規則正しい生活をして免疫力を高め、花粉を自宅に侵入させないことが重要です。秋に鼻水が出ると、時期的に風邪と間違いやすいですが、症状が長引く場合には医療機関に相談してみましょう。