散歩で期待できる6つの運動効果を知ろう
散歩は早歩き以上のカロリー消費を促し、リラックス効果やダイエット効果のほか体内時計のバランスを整える効果も期待できます。認知機能の改善にも最適で、高齢者にも適した運動です。
運動といえば筋肉を鍛える無酸素運動、またはテニスやサッカーなどのスポーツをイメージしますが、手軽にできる散歩でもさまざまな運動効果が期待できます。
ここでは散歩によって得られる効果について、具体的にどのようなメリットがあるのか詳しく紹介します。
散歩に期待できる運動効果を詳しくみていきましょう。
散歩は意外にカロリーの消費量が高く、ダイエットにも繋がる運動と考えられています。
研究によれば、1kmを移動する際の消費カロリーは散歩と大股での早歩きにさほど差はなく、大股で歩くよりも7kcal程度消費効率が良くなります。
汗をかいて筋肉を使い運動する激しいランニングではなく、無理のない範囲でぶらぶらと歩く散歩のほうが負担が少ないため、ダイエットに抵抗感がある方でも気楽に取り組むことができます。
運動には体を鍛える効果だけではなく、メンタルの不調にも役立つことがわかっています。
週に合計3時間程度の運動はうつ病のリスクを下げる可能性があるといわれ、毎日30分程度何らかの運動を追加すると、うつ病のリスクはさらに17%も低下します。
すでにメンタルの調子が下がっている人にとっても、軽い散歩は日常にささやかな変化をもたらし、血流を促進して気持ちを前向きにしてくれる可能性があります。
また、日中の外出によって日光浴を同時に行うと、食べものから取り入れたビタミンDが活性型ビタミンと呼ばれるビタミンD3に変化させることができます。
この栄養素は免疫力の低下を防ぎながら、うつ病などのメンタルにも良い効果を与えてくれる可能性があるとして注目され、現在も研究されています。
散歩には早歩き以上のカロリー消費が期待できますが、歩行を習慣化すれば筋肉量を減らさずに維持、または増やすこともできます。
体の筋肉のなかでも特に重要なふくらはぎの筋肉は、心臓に血液を送る重要な役割を果たしています。
筋肉をしっかりと鍛えることで血液の循環が活発になり、体温がアップして免疫力を高める効果も期待できるでしょう。
ウォーキングには、脳の大脳皮質や海馬を司る部分に化学物質を放出する「アセチルコリン神経」を活性化させ、神経細胞へのダメージを軽減して認知機能を維持する作用が期待されています。
また、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの機能が低下すると認知機能も同時に下がることが海外の研究によって発見されていますが、ウォーキングを運動習慣として継続することで肥満を予防し、血糖値を下げてインスリンの機能改善を図ることが可能に。
加齢による認知機能の低下も、毎日の散歩によってそのスピードを緩やかにできる可能性があるのです。
散歩は主に足を使う運動ですが、散歩中には目や耳からさまざまな情報を取り入れます。
信号で止まったり、歩行者や自転車に注意したりと、ただの歩行ではなく多くの刺激を取り入れるため、脳の活性化に繋がります。
オフィスワーク・テレワーク・自宅で育児や療養を行っている人などは、特に脳を活性化させる効果が期待できるでしょう。
ウォーキングは交感神経を活性化し、体を活動的な状態にします。
日中に交感神経を活発にすることで、体内時計が乱れるのを防いで夜にしっかりと眠れるようになり、熟睡をしてストレスの解消へと繋げることができます。
散歩には気分転換の効果のほかにも、認知機能の低下予防や肥満解消などさまざまな効果が期待できます。
加齢による体力の低下や脳機能の低下が気になる方は、ぜひ20分から30分程度の散歩を習慣にしてみてはいかがでしょうか。