人は食物を食べる事で栄養を摂り、生きています。一日三食の食事を摂り、時には間食をして、バランスの良い健康的な食生活を送っていらっしゃいますか。

では、“食べる”事は、健康的な事なのでしょうか。実は、食物を口にしない時間を長く取る事で、健康面での多くのメリットがあるという事が明らかになってきました。

それが、“ファスティング”です。Fasting（ファスティング）とは、断食という意味であり、飲食行為を断つ事です。そもそも、日本に一日三食の習慣ができたのは江戸時代からであり、それまでは、一日二食で、労働中は食べ物を食べていませんでした。

人間の体は、飢餓状態に備えて体の中に栄養を蓄え、利用していく仕組みが備わっています。

しかし、栄養の摂り過ぎに対応するしくみはまだ不十分である為、現代人は、栄養の摂り過ぎによる生活習慣病を引き起こしているのです。人間の体の仕組みは、人類が誕生してから大きく変わっていない為、現代人の体の不調は、食べ過ぎによるものが多く関連しているのです。

・ダイエット効果

ファスティングによって内臓を休ませると、消化吸収能力が活発になり、代謝や排泄が高まります。

毎日の食事で働きっぱなしの胃腸は、消化能力が低下する為、余分な脂肪をどんどん蓄えてしまいます。

ファスティングはダイエットにとても有効な手段であり、短期間での体重減少も困難ではありません。

・便秘の改善

便を運ぶ蠕動運動が鈍くなる事で起こる便秘は、多くの女性の悩みです。ファスティングによる消化能力の改善により、蠕動運動がスムーズになり、便秘の改善に繋がります。

・胃腸が強くなる

毎日の食事で疲れ切っている胃腸は、完全にオーバーワーク。しっかり休んでもらって、本来の働く機能を発揮し、元気に働いてもらいましょう。

・免疫力の向上

人間の体は、リンパ球が増える事で免疫力が上がります。腸内に生息するリンパ球は腸内環境に左右される為、腸内環境の悪化は、リンパ球の働きを悪くしてしまいます。

ファスティングによる腸内環境の改善は、免疫力の向上にとても効果的なのです。

・気分スッキリ

ファスティングの効果で一番感じやすいものが、実は、精神的な変化です。

精神面でプラスになるホルモンが腸内に存在する為、腸内環境が気分を左右するという事が分かっています。朝の目覚めの良さや、考え方がポジティブになる、体が軽いなど、精神的にも良い結果が出てくるのです。

ファスティングには、いくつかの方法があります。一日間、三日間、長期など、期間を決める事から始めますが、ここでは、準備期間を必要としない、8時間ファスティングを紹介致します。空腹のストレスも少なく、体重の減少が期待できます。

①  8時間以内に一日の全ての食事を摂る。

例）昼食12時　間食15時　夕食19時

②  制限する飲食物は特になし。

③  仕事や生活上、①が困難な場合は、可能な限り早めに夕食を済ませて朝食を抜く。

8時間ファスティングは、空腹への慣れも早く、案外、生活に取り入れやすい方法です。

個人差はありますが、ファスティングにより、体の不調が改善され、ダイエット効果による体の軽さにより、毎日スッキリと過ごす事ができる様になります。

まずは、無理のない様、短期間から始め、体の軽さを味わってみましょう。

少しずつ体が慣れてくると、様々な不調から解放され始めます。

道具も時間も準備も必要ありませんので、一度、ファスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか。